バージョン管理ツールの「Git」をWindowsにインストールしてみたので、そのメモです。Git for WindowsのインストールWindowsでGitを扱うには「Git for Windows(msysgit)」か、「Cygwin」のどちらかをインストールします。私はGit for Windowsを使うことにしました。 インストーラーは「msysgit.github.io」か「git-scm.com」から入手します(どちらも同じです)。ちなみにMacでのGitは「Git OSX Installer」がオススメのようです。ダウンロードした時(2014年7月)のGitのバージョンは「1.9.4」で、PCのOSは「Windows 7 64ビット版」です。それではインストールの手順について。まずはダウンロードしたexeファイルからインストーラーを起動し、「Next」をクリック。ライセンスについての説明がでるので、読んだら「Next」をクリック。インストールフォルダを指定します。「Next」をクリック。次の画面ではコンポーネントを選びます。「Simple context menu」を選ぶと、右クリックメニューに追加されるGitの各コマンドがシンプルになります。「Git Init Here」の他、「Git Bash」と「Git GUI」の3つのみになります。(デフォルトの「Advanced context menu」はもっと多くのコマンドが追加されます)「どちらを選ぶのか」ということについて引用します。「Advanced context menu (git-cheetah plugin)」は、Gitの各コマンド(commitやaddなど)を実行するメニューを右クリックメニューに追加しますが、執筆時点(2012年)ではインターフェイスがこなれていないので、選択しないようがよいでしょう。フォルダの右クリックメニューからGitコマンドを実行したい場合は、TortoiseGitを利用することをお勧めします。 【改訂新版】Gitポケットリファレンス というわけで、私は言うことを聞かずに「Advanced context menu」の方を選びました(無いよりは有った方が良いという勝手な判断です)。コンポーネントを選択したら「Next」をクリック。スタートメニュー(全てのプログラム)に表示されるフォルダ名の指定をします。「Next」をクリック。パスの設定方法を選択します。中央の「Use Git from the Windows Command Prompt」を選ぶとWindowsのコマンドプロンプトからGitが使えるようになるのでコレにチェックします。「Next」をクリック。改行コードの設定方法を選択します。私は「Checkout as-is, commit Unix-style line endings」にチェックを入れました。これら選択項目の意味については以下を参考に。Checkout Windows-style, commit Unix-style line endingsチェックアウト時に、WindowsスタイルのCRLFに改行コードを変換します。コミット時には、改行コードをUNIXスタイルのLFに変換してコミットします。このオプションにより、リポジトリ内のテキストファイルの改行はLFに統一されます。OSが混在することを考慮して、このプションを利用するようにします。Checkout as-is, commit Unix-style endingsチェックアウト時は、そのままチェックアウトします。コミット時にUNIXスタイルのLFに変換してコミットします。Checkout as-is, commit as-is改行コードの変換を行いません。リポジトリ内のテキストをそのままチェックアウトし、そのままコミットします。Windowsのみで利用する場合は、改行コードの変換が必要ないので、このオプションを選択してもよいでしょう。【改訂新版】Gitポケットリファレンス というわけで、環境によってチェックする項目は変わります。「Next」をクリック。するとインストールが開始され、セットアップが終わります。日本語を扱うための設定などGit for Windowsは日本語を扱うためにはいくつかの設定が必要なので、それについて。nkfのインストールこれは参考書籍(Git ポケットリファレンス)には載っていなかったのですが、「nkf」という文字コード変換ソフトウェアを使うことで日本語出力が可能になるようです。こちらのページから引用します。nkfのインストールnkf をダウンロードし、展開します。binの中にあるnkf.exeを、Gitをインストールしたディレクトリのbinの中にコピーします。そして、後述する「profile」というファイルの最後に以下の記述をします。export GIT_PAGER="nkf -s | LESSCHARSET=utf-8 less"シェルでの日本語表示プログラムフォルダにある「inputrc」をテキストエディタで開き編集します。このファイルはデフォルトならC:\Program Files\Git\etc\inputrc、64ビット版ならC:\Program Files (x86)\Git\etc\inputrcにあります。開くと以下のような記述があるので、# disable/enable 8bit inputset input-meta onset output-meta onset convert-meta offこのように変更します。(もし管理者権限などでファイルの変更ができない場合、デスクトップに一度コピーして編集したモノを上書き保存するといい感じです)# disable/enable 8bit input#set input-meta onset meta-flag onset output-meta onset convert-meta offset kanji-code utf-8 日本語のファイル名の表示に対応日本語のファイル名をlsコマンドで表示するため、「profile」をテキストエディタで編集します。以下の記述を最後の行に追加します。(デフォルトならC:\Program Files\Git\etc\profile、64ビット版ならC:\Program Files (x86)\Git\etc\profile)alias ls='/bin/ls --show-control-chars'ただしこの記述をしても「スタート > すべてのプログラム」から起動できるGit付属の黒い画面(Bash)では日本語表示されませんでした。右クリックメニューから起動するBashでは日本語が表示されるようになります。Gitの初期設定最後に、GItの初期設定をしておきます。「スタート > すべてのプログラム > Git」から、もしくは右クリックメニューから「Git Bash」を起動して以下のコマンドを入力します。git config --global user.name "Taro Tanaka"git config --global user.email example@example.comgit config --global core.quotepath falsegit config --global color.ui true1,2行目はユーザー情報の登録です。この設定をしておかないと、コミットしたときの編集者情報が正しく記録されないようです。3行目は日本語ファイルを扱うため、4行目はプロンプトへの出力に色を付ける設定です。エディタの設定コミットメッセージを書くときに使用するエディタの設定です。注意点は以下の2つ。Windowsのフォルダの区切りを「\」ではなく「/」で記述すること保存するときの文字コードをUTF-8にすること 【改訂新版】Gitポケットリファレンス 例えば私は以下のようにサクラエディタを指定しておきました。git config --global core.editor "'C:/Program Files (x86)/sakura/sakura.exe' -code=4"パス名にスペースが含まれているので、シングルクォートで囲っています。これでGitのセットアップは終わりです。参考になったページや書籍:how-to-install-git/install.rst at master · bleis-tift/how-to-install-git · GitHubGit – Git の設定